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GEMINI|高スループットFT分光・時間分解蛍光分光用干渉計

NIREOS

GEMINIは、入力光を2つのレプリカ間の時間遅延を制御することにより、比類のない精度と再現性を提供する究極の干渉計です。FTIR分光計と同様に、同梱のドライバーおよびソフトウェアと組み合わせて使用して、フーリエ変換アプローチに基づいて入力光(コヒーレントまたはインコヒーレント光源)のスペクトルを測定できます。

高スループットで広帯域スペクトルを取得するFT(フーリエ変換)分光用干渉計

NIREOS GEMINIは、特許技術TWINS(Translating-Wedge-based Identical pulses eNcoding System)を採用した、コンパクトなフーリエ変換(FT)分光用干渉計です。
入力された光を2つの光レプリカに分け、その間の時間遅延を高精度に掃引することで得られる干渉信号をフーリエ変換し、光のスペクトルを取得します。
一般的な分光器ではグレーティングや入力・出力スリットを使用していますが、光のロスがあるためスループットを犠牲にしがちです。
一方、Genimiではグレーティングや入力・出力スリットはなく、高い光スループットと広いスペクトル帯域を両立しています。蛍光などの微弱光測定をはじめ、時間分解蛍光分光(TRES)、励起・蛍光マッピング(EEM)、Raman、Pump-Probeなど、さまざまな分光システムに組み込むことができます。
また、GEMINIは既存の分光・蛍光測定系に追加して簡単に使用できることも大きな特長です。

GEMINIの主な特長

  • 高スループット:グレーティングを使用しないFT方式
  • 広帯域:標準400~2300 nm、オプションで250~3500 nmなどに対応
  • 可変スペクトル分解能:測定条件に応じて分解能を設定
  • 高い安定性・再現性:共通光路型のコンパクトな干渉計
  • コンパクト・軽量:176 × 44 × 54.5 mm、約500 g
  • 既存システムへ組み込み可能:サンプルと検出器の間などに追加して使用可能
  • 時間分解蛍光分光に対応:TCSPCと組み合わせてTRESを構築可能

GEMINIは「分光器」ではなく「分光機能を追加する干渉計」

既存の光学系にGEMINIを追加してスペクトル情報を取得

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GEMINIは、一般的な分光器のように単体ですべての測定を完結させる装置ではありません。既存の光学系・検出器にGEMINIを組み込むことで、入力光のスペクトル情報を取得するための干渉計です。
例えば蛍光測定では、《試料 → GEMINI → 検出器》のように配置することで、検出器で取得した光にスペクトル情報を付加できます。
特にTRES(Time-Resolved Emission Spectroscopy時間分解発光分光)では、《パルスレーザー → 試料 → GEMINI → SPAD/PMT → TCSPC》という構成にすることで、時間情報とスペクトル情報を組み合わせた蛍光測定が可能になります。

グレーティング・スリットを使わないFT分光

一般的なモノクロメータでは、グレーティングやスリットによって特定の波長成分を選択します。一方、GEMINIはフーリエ変換型の分光方式を採用し、入力光の干渉信号を取得してスペクトルを算出します。入力・出力スリットやグレーティングを使用しないため、微弱な光を扱う測定に適した高スループットを実現します。NIREOSは蛍光測定において、単一光子レベルの感度を含む高感度測定例を示しています。
※測定感度や測定時間は、光学系、検出器、試料、積算時間、設定するスペクトル分解能などの条件によって異なります。

主な用途

GEMINIはさまざまな分光システムに組み込むことができます。蛍光材料、半導体、ナノ材料、分子などから発生する発光のスペクトル測定など、微弱な発光をできるだけ多く検出したい場合に、高スループットFT分光の特長を活かせます。

時間分解蛍光分光(TRES)|Time-Resolved Emission Spectroscopy

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蛍光寿命測定にスペクトル情報を加え、「どの波長の光が、どの時間スケールで発生・減衰しているか」を測定します。GEMINIをTCSPCシステムと組み合わせることで、時間軸 × 波長軸の情報を取得できます。通常の蛍光寿命測定では、蛍光強度が時間とともにどのように減衰するかを測定しますが、複数の発光成分やエネルギー緩和過程を含む試料では、発光スペクトルそのものが時間とともに変化する場合があります。TRESでは、時間情報 + スペクトル情報を組み合わせることで、蛍光のダイナミクスをより詳細に評価できます。GEMINIはスペクトル情報を、TCSPCは時間情報を担い、両者を組み合わせることで時間・波長分解された蛍光測定を実現します。
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TRES構成例

PicoQuant社 TCSPC一覧

励起・蛍光マッピング(EEM)|Excitation-Emission Matrix

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励起波長と蛍光波長の関係を2次元的に取得する測定です。GEMINIを使用したEEMでは、励起光側で複数の波長を同時に利用することで、従来方式とは異なる測定アプローチが可能です。スペクトル分解能はソフトウェアから設定でき、測定時間と分解能のバランスを調整できます。

過渡吸収分光/Pump-Probe

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GEMINIは広帯域のPump-Probe測定にも利用できます。単一の検出器と組み合わせて広いスペクトル領域の過渡信号を取得する構成が可能で、材料の超高速ダイナミクス評価などに利用されています。

コヒーレントラマン分光(SRS)

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GEMINIをRaman測定系に組み込むことで、広帯域のRamanスペクトル取得に利用できます。NIREOSではGEMINIを用いたCoherent Raman Spectroscopyの研究例も公開されています。

量子光学・単一光子分光

GEMINIは、微弱光・単一光子レベルの分光測定にも応用されています。単一光子検出器やTCSPCなどと組み合わせることで、量子光源や単一光子のスペクトル・時間特性評価への応用が可能です。

NIREOS_GEMINI Brochure(日本語)
NIREOS_GEMINI Brochure(英語)

動作原理

共通光路型のコンパクトな干渉計

GEMINIはTWINS技術をベースとした共通光路型の干渉計です。2つの光レプリカ間の相対遅延を高い精度で制御することで、高い安定性と再現性を実現しています。特に微弱光測定では、長時間の積算が必要になる場合があります。そのような測定において、干渉計の高い安定性は重要な要素となります。

干渉計動作原理

モノクロメーターとの違い

NIREOS社製 超高安定性 干渉計 “GEMINI” を用いたアプリケーションのご紹介


– 小型干渉計 “GEMINI” を用いた時間分解蛍光スペクトル測定
– 白色光源と小型干渉計 “GEMINI” を用いたEEM測定

時間分解蛍光スペクトル(TRES)

励起-蛍光スペクトルマッピング(EEM)

バージョンSL
スペクトル範囲(標準)400~2300 nm400~2300 nm
波長範囲400~2300 nm (standard)
250~3500 nm (ultra-broadband)
500 – 4200 nm (on request)
スペクトル分解能 @ 600 nm1.4 nm0.7 nm
最大遅延 @ 600 nm-100~+700 fs-100 fs~+2 ps
遅延安定性<1 attosecond
動作モードStep Scan
外形寸法176 × 44 × 54.5 mm
重量約 500 g

※仕様は構成・波長・オプション等により異なる場合があります。最新仕様についてはお問い合わせください。

オプション・アクセサリ

GEMINIには、光学系への接続に使用する各種アダプタやTRES用のTCSPCシステムなどが用意されています。
主なオプション:

  • MF-SM adaptor
  • MF-SM1 adaptor
  • MF-C adaptor
  • GM1 coupler

論文集 蛍光測定

A step beyond in steady-state and time-resolved electro-optical spectroscopy: Demonstration of a customized simple, compact, low-cost, fiber-based interferometer system, G. Pica et al., Struct. Dyn. 9, 011101 (2022)(定常状態および時間分解電気光学分光法における一歩進んだ方法。カスタマイズされたシンプル、コンパクト、低コスト、ファイバーベースの干渉計システムのデモ)
 
Manipulating Color Emission in 2D Hybrid Perovskites by Fine Tuning Halide Segregation: A Transparent Green Emitter, A. Zanetta et al., Advanced Materials (2021)(2次元ハイブリッドペロブスカイトのハライド偏析の微調整によるカラー発光の操作。透明な緑色発光体)
 
IS DISORDER BENEFICIAL IN PEROVSKITE-SENSITIZED SOLID-STATE UPCONVERSION? THE ROLE OF DBP DOPING IN RUBRENE: S. Wieghold et al., J. Phys. Chem. C (2020)(ペロブスカイト増感による固体アップコンバージョンにおいて無秩序は有益か?ルブレンへのDBPドーピングの役割)
 
UNDERSTANDING THE EFFECT OF LIGHT AND TEMPERATURE ON THE OPTICAL PROPERTIES AND STABILITY OF MIXED-ION HALIDE PEROVSKITES: S. Wieghold et al., J. Mater. Chem. C (2020)(混合イオンハロゲン化物ペロブスカイトの光学特性と安定性に対する光と温度の影響の理解)
 
STOKES SHIFT MICROSCOPY BY EXCITATION AND EMISSION IMAGING: S. Krause and T. Vosch., Opt. Express 27, 8208-8220 (2019)(励起および発光イメージングによるストークスシフト顕微鏡)
 
SINGLE-MOLECULE FLUORESCENCE: E. Thyrhaug et al., PNAS 116, 4064-4069 (2019) (単一分子蛍光)
 
TIME-RESOLVED FLUORESCENCE: A. Perri et al., Optics Express 26, 2270-2279 (2018)(時間分解蛍光)
 
FREQUENCY-RESOLVED EXCITATION-EMISSION FLUORESCENCE: A. Perri et al., Optics Express 25, A483-A490 (2017)(周波数分解励起発光蛍光)
 

論文集 ポンププローブとコヒーレントラマン散乱

TUNING THE ULTRAFAST RESPONSE OF FANO RESONANCES IN HALIDE PEROVSKITE NANOPARTICLES: P. Franceschini et al., ACS Nano 2020(ハロゲン化物ペロブスカイトナノ粒子におけるファノ共鳴の超高速応答の調整)
 
COHERENT RAMAN SCATTERING: V. Kumar et al., APL Photonics 3, 092403 (2018)(コヒーレントラマン散乱)
 
BROADBAND PUMP-PROBE SPECTROSCOPY: F. Preda et al., Optics Letters 41, 2970-2973 (2016)(広帯域ポンプ・プローブ分光法)
 
COHERENT RAMAN SPECTROSCOPY: J. Réhault et al., Optics Express 23, 25235-25246 (2015)(コヒーレントラマン分光法)
 

論文集 その他

TIME-GATED INTERFEROMETRIC DETECTION INCREASES RAMAN SCATTERING TO FLUORESCENCE SIGNAL RATIO IN BIOLOGICAL SAMPLES, N. Ksantini et al., Journal of Biophotonics (2021).(時間ゲート干渉計検出により、生体サンプル中のラマン散乱と蛍光の信号比の増加)
 
ALL-OPTICAL POLARIZATION AND AMPLITUDE MODULATION OF SECOND-HARMONIC GENERATION IN ATOMICALLY THIN SEMICONDUCTORS, S. Klimmer et al., Nature Photonics (2021).(原子レベルで薄い半導体における第二高調波発生の全光学偏光と振幅変調)
 
TIME-DOMAIN PHOTOCURRENT SPECTROSCOPY: L. Wolz et al., Rev. Sci. Instrum. 91, 123101 (2020)(時間領域光電流分光法)
 
LINEAR AND NONLINEAR SPECTROSCOPY BY A COMMON-PATH BIREFRINGENT INTERFEROMETER: F. Preda et al., IEEE Journal of Selected Topics in Quantum Electronics 23, 8700209 (2017)(コモンパス複屈折干渉計による線形・非線形分光)

関連資料

時間-周波数分解 蛍光分光
広帯域ポンププローブ分光法

関連製品

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