OCT向けコンポーネント
OCT(光干渉断層撮影法)は高解像度で生体やサンプル内部を画像化します。General PhotonicsはOCT用コンポーネントを広くサポートしています。
OCT(光干渉断層撮影法)は高解像度で生体やサンプル内部を画像化します。General PhotonicsはOCT用コンポーネントを広くサポートしています。
光干渉断層撮影法(OCT)は、後方散乱光または後方反射光を測定することで、材料および生体内部の微細構造を高い分解能で断層画像化できる光学技術です。OCT画像の分解能は1〜15μmと従来の超音波による画像より約100倍優れているため、生体(人体など)やサンプル内部の診断に役立ちます。
非侵襲的な眼科イメージングや内視鏡胃腸管イメージングなどの医療用途でますます普及しています。
また、産業用など、高速かつ非破壊的なイメージングを必要とする他のアプリケーションにも拡がっています。
光干渉断層撮影法(OCT)は周波数領域OCT(Frequency Domain – OCT)と時間領域OCT(Time Domain – OCT)の2種類に大きく分けることができます。
TD-OCTは、低コヒーレンス干渉計に基づいており、システムの深さ方向分解能は、光源のコヒーレンス長によって決定されます。 基本的なセットアップは、マイケルソン干渉計に似ています。
図1.を参照してください。
広帯域光源の光は、干渉計のサンプルアームとリファレンスアームとに分割されます。両アームからの反射光が再び結合され、検出器に送られます。2つのアームの光路長が光源のコヒーレンス長と一致する場合にのみ干渉パターンが生成されます。高速遅延ラインを使用して基準アームの長さを走査することにより、サンプルの深さ方向に反射プロファイルが得られます。サンプルアームにx-y走査光学系を追加することにより、深さ方向のスキャンと組み合わせて、2次元または3次元画像を作成することができます。
図1. 時間領域光コヒーレンストモグラフィ(TD-OCT)
FD-OCTは、図2に示すように、波長走査型レーザを使用するSS-OCTと分光器を使用するFD-OCTとにさらに分けることができます。
図2および図3を参照してください。
TD-OCTのように、マイケルソン干渉計で構成されますが、高速スキャンを行うディレイラインは不要です。
波長スィープレーザにを使用するSS-OCTは、広帯域光源の代わりに波長を高速走査するレーザを用います。検出された干渉信号をフーリエ変換することで、サンプルからの反射と深さ方向の情報を得て画像化することができます。波長スィープ SS-OCTに関する1つの問題は、波長可変レーザのコストですが、 高性能かつ経済的な光源をご紹介することが可能です。
図2. 波長スィープ光源を使用した周波数領域OCT(SS-OCT)
分光器ベースのFD-OCTは、広帯域光源を使用して、戻ってくる干渉信号光を高速な分光器で処理して分析します。スペクトルをフーリエ変換することで、奥行き方向の情報を得ることができます。
この方法の欠点は、達成可能な深さ範囲が限られることで、これは分光器のスペクトル分解能によって制限されます。
図1,2,3は、OCTシステムを構築するために重要なコンポーネントを示しています。
OCTシステムにおいて、偏波制御と光遅延のバランスが重要です。 良好な干渉信号を生成するためには、2つの干渉アームの偏光状態(SOP)を整列させる必要があり、そのために偏光コントローラが必要になります。 一部のアプリケーションでは、リアルタイムの偏光変化を追跡するために動的な偏光制御が必要です。
偏光感受性OCT(PS-OCT)システムでは、偏光スイッチまたは偏光状態発生器のような、より高度な偏光制御および分析装置が必要となります。
General Photonicsは、手動偏光コントローラから高速ダイナミック偏光コントローラ、高速偏光計まで、偏光制御と解析ソリューションに関する製品ラインナップを提供します。
図3. 分光器ベースの周波数領域光干渉断層法(FD-OCT)
TD-OCTおよびFD-OCTシステムにおいて、良好な干渉信号を得るためには、2つの干渉アームの光路長バランスが重要です。General Photonics の手動可変ディレイライン(Variable Delay Line)は、これらのアプリケーションに最適です。最大40cmまでの遅延変動範囲において、2つの干渉アーム間の大きな遅延不均衡を素早く補償することができます。深度のズーミング機能は、例えば眼の前面および背面の眼科的イメージングなどのようないくつかの用途に役立ちます。
General Photonics の電動ディレイライン(MDL-002)は、このようなアプリケーションに最適です。
MDL-002 は、サブミクロンの分解能と最大40cmのディレイ量を与えることで、OCTシステムが任意の位置にズームすることを可能にします。
TD-OCTにおいては、3〜5mmの移動量を持ち、~数kHzの高速スキャンが可能なディレイラインが重要なコンポーネントとなります。General Photonics はさまざまな速度と遅延範囲を持つファイバストレッチャ(FST)を提供します。
General Photonicsは、広帯域カプラ、偏波保持カプラ、サーキュレータ、ファラデーミラーなどのコンポーネントも提供しています。 OCT アプリケーション用のほぼすべてのコンポーネントをワンストップでサポートする事が可能です。Webやカタログにお探しの製品がない場合は、お気軽にお問い合わせください。お客様のニーズに合わせた製品をご紹介したり、OEM向けにカスタマイズができます。
General Photonics が提供するOCT向けの主要コンポーネント |
波長スィープレーザー光源 | 手動可変ディレイライン (VDL-001 / VDL-002) | 電動可変ディレイライン (MDL-002 / MDL-003) | 手動偏波コントローラ (PLC-003 / PLC-006) |
機能: SS-OCT 向けの高速波長スィープレーザーについてはご相談ください。 | 機能: 干渉アームの光路長を手動で調整することができます。 | 機能: a) 干渉アームの光路長を電動で調整することができます。 b) ある深さ周辺の詳細を探る為の”ズーム”機能を持たせることができます。 | 機能: 干渉アームの偏波状態を手動で調節します。 |
詳細を見る | VDL-001 (英語) VDL-002 (英語) | MDL-002 (英語) MDL-003 (英語) | 詳細を見る |
ダイナミック偏波 コントローラ (PCD-M02) | 偏光スクランブラ (PCD-005, PSM) | 偏光スイッチ (PSW-002) | バランスフォト ディテクタ (BPD) |
機能: 干渉アームの偏波状態を動的に操作します。 | 機能: 偏波による影響を取り除くために偏光状態をランダム化します。 | 機能: a) 偏波がOCTシステムに及ぼす影響を低減するように、偏波状態を90°切り替えます。 b) 偏光感受型 OCT (PS-OCT) | 機能: 小さな信号を正確に得るための低ノイズ差分ディテクタ |
詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
SLED 光源 (SLD-101S) | ファイバピッグテイル フリースペース 干渉計 (MZI-001) | 偏光ディテクタ (PDD) | ファラデーミラー (FRM-001) |
機能: ガウシアン型スペクトル分布の広帯域光源 | 機能: 周波数領域OCT (FD-OCT) において周波数クロックとして機能します。 | 機能: 2つの直行する偏光状態を同時に計測。偏光感受型OCT(PS-OCT)を可能にします。 | 機能: a) カプラーに光を反射 b) 干渉アームの偏波のふらつきをパッシブに補償します。 |
詳細を見る | MZI-001 (英語) | PDD-001 (英語) | FRM (英語) |
ファイバーカプラ (NTC, PMC) | 光サーキュレータ (CIR) | ||
機能: 干渉計に光を分波、合波します。 | 機能: 後方反射光を分離してディテクタへと導きます。 | ||
NTC (英語) PMC (英語) | NCIR (英語) CIR (英語) |