375~1990nm ピコ秒パルス レーザーダイオードヘッド LDHシリーズ

ピコ秒レーザーダイオードヘッド(PDL 800-D / PDL828用)

  • PIE-ALEX対応の高速スイッチレーザーヘッド–セピアPDL828を介して最適に制御
  • 波長:375〜1990nm
  • 最小20psのパルス幅(FWHM)
  • 最大50mWの調整可能な平均出力
  • シングルショットから80MHzまでの繰り返し周波数
  • オプションのデュアルモード:パルスおよびCW動作
  • コリメート光学系、オプションのファイバーカップリング、ペルチェ冷却

LDHシリーズレーザーヘッドは、繰り返し速度が変化するピコ秒パルスを必要とするあらゆるアプリケーションに最適です。 LDHレーザーヘッドには多種多様なレーザーダイオードタイプを使用しているため、幅広い波長、出力値、スペクトル幅を提供できます。 各レーザーヘッドには、ダイオードとコリメート光学系に特別に適合した制御電子機器が含まれています。 また、さまざまなタイプの光ファイバーをレーザー出力に取り付けることもできます。

パルス幅20psまで可能


LDHのレーザーヘッドはすべて、100 ps(FWHM)の時間幅を持つパルスを生成が可能で、一部のモデルでは一部のモデルでは20 psまでのパルス幅を実現しています。時間的なパルス幅は、レーザーダイオードと、レーザーヘッドを動作させる際のパワーレベルに依存します。
(最適なパルス幅はレーザーの閾値以上に達し、パワーの増加に伴って広がる可能性があります。)

数mWの調整可能な平均出力


LDHシリーズのレーザーヘッドは、特定の強度設定でほぼ一定のパルスエネルギーを生成するように設計されています。一般的に達成されるパルスエネルギーは、数十pJ程度です。繰り返し周波数が40MHzまたは80MHzの場合、これは数mWの平均出力に相当します。出力電力が増加すると、ダイオードの時間パルスプロファイルが常に広がり、追加のピークまたはショルダーが表示される場合があることに注意してください。

ダイオードのキャリアの総数(つまり、駆動電流)を変えることにより、ダイオードの出力電力を変えることができます。 しかしながら、より高いパルスパワー、すなわちより高い注入電流は、レーザーダイオード内部の追加の振動につながります。 これらの振動は時間パルスプロファイルで追加の出力ピークやショルダー見られます。結果として、ダイオードの出力電力が増加すると、常にパルス幅が増加し、時間パルス形状が不均一になります。 「クリーン」でほぼ対称的なパルスは、レイジング閾値の近くでのみ達成されます。

最大80MHzの繰り返し周波数

PDLシリーズのレーザードライバーと組み合わせて操作すると、LDHシリーズのすべてのヘッドは1Hzから数十MHzの範囲の繰り返し周波数が可能です。使用するダイオードに応じて、青色(波長530nm以下)と赤色のレーザーヘッドでは、最大で40MHzと80MHzの繰り返し周波数を実現しています。

パルスおよびCWでの動作

CWモードで実行すると、最大200 mWの光出力に達することができますが、パルスモードでの出力は、同じ発光波長のLDH-Pレーザーヘッドの出力と同じです。デュアルオペレーションモードはPDL800-DまたはPDL828Sepia Ⅱドライバーを使用した場合のみ可能です。

ファイバーカップリングとコンバイナー

LDHシリーズのレーザーヘッドは、オプションで、さまざまなコネクタタイプを介して、さまざまな光ファイバ(マルチモード、シングルモード、または偏光維持シングルモード)に結合できます。FC / APCコネクタは、レーザーの安定性を妨げる可能性のある後方反射を防ぐため、ほとんどのアプリケーションに推奨されます。詳細については、ファイバーカップリングのソリューションを参照してください。
さらに、LDHシリーズの最大5つのレーザーヘッドを、レーザー結合ユニット(LCU)内で単一の伝送ファイバーに結合することができます。

仕様

ビームパラメータ※1
光学焦点距離f’ = 4.5 mm (Typ値. LDH-P/D-C-xxx用),f’ = 9.0 mm (Typ値. LDH-D-TA-xxx用)
数値開口径0.55
代表的な発散量(光学系使用時)シータ平行 0.11 mrad,シータ垂直 0.32 mrad
ビーム形楕円形 typ.寸法 1.5 × 3.5 mm
偏光typ. 線形、楕円ビームの長軸に垂直 ※2
偏光消光比(PER)typ. > 1:10 (> 10 dB)
サイドモード抑制比(SMSR)typ. < 0.01
冷却
ペルチェ冷却安定性15°C~30°Cの間の周囲温度で1Kより良い
寸法
冷却筐体62 × 100 mm(直径×長さ)
冷却筐体/ファイバーカップリング62 × 132 mm(直径×長さ)
冷却筐体D-TAタイプ68 × 148 mm(直径×長さ)
FC/APC コネクタでのFタイプ200 × 100 × 35 mm (長さ × 幅 × 高さ)
スペクトル幅※3
波長 < 900 nm約 2〜8 nm
波長 > 900 nm約 10 ~ 20 nm
CW動作< 1 nm
パワー安定性
12時間,デルタT(周囲)<3 K1 % RMS, 3 % ピークからピーク

※1.ビームパラメーターの値は代表値です。多少の変動はあります。特にマルチモード・ダイオード・レーザー・ヘッド
(LDH-P/D-C-XXXM)では、ビーム発散が大きくなることがあります。
※2.いくつかの例外が発生することがあります。
※3.ご要望に応じた狭帯域

波長表

–>

波長(±10nm)タイプ(LDH-)パルス※1
(FWHM)[ps]
最大繰り返し周波数[MHz]低平均パワー※2[mW]高平均パワー※3[mW]CWパワー[mW]
266(±3)P-FA-266LDH-FAシリーズページ参照下さい。
355(±3)P-FA-355LDH-FAシリーズページ参照下さい。
375P-C-375< 40402.00.6
375P-C-375B< 40404.00.6
375D-C-375< 40404.00.610
375P-C-375M< 904010.02.5
375D-C-375M< 904010.02.550
395P-C-390< 70405.01.0
395D-C-390< 70405.01.030
405P-C-405< 50804.00.8
405P-C-405B< 50403.01.0
405D-C-405< 50403.01.050
405D-C-405S< 50403.01.050
405P-C-405M< 904025.010.0
420P-C-420< 70405.00.5
420D-C-420< 70405.00.530
440P-C-440< 80402.00.4
440P-C-440B< 80404.00.8
440D-C-440< 80404.00.850
440D-C-440S< 80404.00.850
440P-C-440M< 1004025.010.0
440D-C-440M< 1004025.010.0200
450P-C-450< 100402.00.5
450P-C-450B< 70405.00.7
450D-C-450< 70405.00.710
455P-C-450M< 904020.04.0
455D-C-450M< 904020.04.0200
470P-C-470< 80403.00.6
470P-C-470B< 70404.00.8
470D-C-470< 70404.00.860
470D-C-470S< 70404.00.860
470P-C-470M< 1204020.08.0
470D-C-470M< 1204020.08.0200
485P-C-485< 130402.00.4
485P-C-485B< 110405.00.7
485D-C-485※4< 100405.00.750
485D-C-485S※4< 90405.00.750
500P-C-500< 130402.00.5
500P-C-500B< 100405.00.7
500D-C-500< 100405.00.740
510P-C-510< 130402.00.3
510P-C-510B< 110404.00.6
510D-C-510※4< 110404.00.640
510D-C-510S※4< 110404.00.640
515(±3)P-FA-515LLDH-FAシリーズページ参照下さい。
515P-C-520< 130402.50.7
515P-C-520B< 170405.01.3
515D-C-520※4< 170405.01.340
520P-C-520M< 1604025.06.0
532(±3)P-FA-530B/L/XLLDH-FAシリーズページ参照下さい。
532(±3)D-TA-530< 70800.70.310
532(±3)D-TA-530B< 70801.10.520
557(±3)P-FA-560LDH-FAシリーズページ参照下さい。
561(±3)D-TA-560< 80800.50.35
561(±3)D-TA-560B< 70800.70.520
594(±3)D-TA-595< 80800.30.25
594(±3)D-TA-595B< 80800.50.45
596(±3)P-FA-595BLDH-FAシリーズページ参照下さい。
635P-C-635M< 1208020.04.0
635D-C-635M< 1208020.04.0100
640P-C-640B< 908020.02.0
640D-C-640< 908020.02.050
640D-C-640S< 908020.02.050
655P-C-650< 90806.00.9
655D-C-650< 90806.00.910
660P-C-660< 908010.01.0
660D-C-660< 908010.01.030
665P-C-670B< 908010.01.0
665D-C-670B< 908010.01.030
665P-C-670B< 908010.00.7
665D-C-670B< 90804.00.715
670P-C-670< 70802.00.7
670D-C-670< 70802.00.73
685P-C-690< 70808.01.0
685D-C-690< 70808.01.020
705P-C-705< 708010.02.0
705D-C-705< 708010.02.020
730P-C-730< 70806.02.0
730D-C-730< 70806.02.015
760(±3)P-C-N-760以下の「狭帯域幅」の表を参照してください
766(±3)P-FA-765XLLDH-FAシリーズページ参照下さい。
775(±3)P-FA-775XLLDH-FAシリーズページ参照下さい。
780P-C-780< 708010.01.0
780D-C-780< 708010.01.040
805P-C-810ご要望に応じて
805D-C-810ご要望に応じて
805P-C-810M< 908030.03.0
805D-C-810M< 908030.03.0100
830P-C-830< 70808.00.3
830D-C-830< 70808.00.320
830P-C-830M< 908030.010.0
830D-C-830M< 908030.010.0100
830P-C-840< 80804.00.5
830D-C-840< 80804.00.530
852(±3)P-C-N-850以下の「狭帯域幅」の表を参照してください
905P-C-905< 120808.02.0
905D-C-905< 120808.02.050
940P-C-940< 90805.02.0
940D-C-940< 90805.02.010
975P-C-980< 80806.01.8
975D-C-980< 80806.01.850
976P-C-980< 1108025.07.0
976D-C-980< 1108025.07.0100
980P-C-980MB※5< 600080380.0
1025P-F-1030< 908010.02.0
1062(±3)P-C-N-1064以下の「狭帯域幅」の表を参照してください
1062(±3)D-C-N-1064以下の「狭帯域幅」の表を参照してください
1063(±3)P-FA-1060/XLLDH-FAシリーズページ参照下さい。
1080P-C-1080< 50804.02.5
1080D-C-1080< 50804.02.530
1120P-C-1120< 90805.02.5
1120D-C-1120< 90805.02.520
1310(±20)P-C-1310< 50802.00.15
1310(±20)D-C-1310< 50802.00.155
1532~1560(±3)P-FA-1530/XLLDH-FAシリーズページ参照下さい。
1550(±30)P-C-1550< 50801.00.02
1550(±30)D-C-1550< 50801.00.0225
1990(±40)P-F-1990< 120800.30.1


※1.最小の強度設定で最も短いパルス幅は、レーザーの閾値を超えます。高強度の設定ではパルス幅が広がる可能性があります。
※2.最大繰り返し周波数かつ最大強度設定での平均光出力.
※3.最大繰り返し周波数かつレーザーの閾値を超える最小強度設定時の平均光出力.
※4.非点収差や波長シフトの可能性により、パルス動作とCW動作で光ファイバへの結合効率が異なります。標準ではパルス動作に最適化されたカップリングを使用しています。

 

狭スペクトル帯域幅(ご要望に応じて対応)

波長
中心[nm]変動[nm]タイプ※1(LDH-)線幅(FWHM)[nm]パルス幅※2(FWHM)[ps]最大繰り返し周波数[MHz]低平均パワー※3[mW]高平均パワー※4[mW]
760±3P-C-N-760< 0.2< 90800.96
782±3P-C-N-780ご要望に応じて
852±3P-C-N-850< 0.3< 100801.59
976±3P-C-N-976< 0.5< 90801010
1062±3P-C-N-1064< 1< 130800.810
1062±3D-C-N-1064< 1< 130800.810
1063±3P-F-N-1064< 0.5< 100800.910
1275±7P-C-N-1310< 0.5< 40800.031.3
1300±7P-C-N-1310< 0.5< 40800.031.3
1310±7P-C-N-1310< 0.5< 40800.031.3
1325±7P-C-N-1310< 0.5< 40800.031.3
1349±7P-C-N-1310< 0.5< 40800.031.3
1417±3P-C-N-1415< 0.2< 100800.031
1470±3P-C-N-1550<0.2< 40800.051.3
1490±3P-C-N-1550< 0.2< 40800.051.3
1510±3P-C-N-1550< 0.2< 40800.051.3
1530±3P-C-N-1550< 0.2< 40800.051.3
1550±3P-C-N-1550< 0.2< 40800.051.3
1570±3P-C-N-1550< 0.2< 40800.051.3
1590±3P-C-N-1550< 0.2< 40800.051.3
1610±3P-C-N-1550< 0.2< 40800.051.3
ご要望に応じて提供可能です。:763, 795, 937, 1083 nm (±3 nm)


※1. 最小の強度設定で最も短いパルス幅は、レーザーの閾値を超えています。高強度の設定ではパルス幅が広がる可能性があります。30 psの機器応答関数はデコンボリューションされています。ご要望に応じて、より短いパルス幅の設定も可能です。
※2. 最大繰り返し周波数かつ最大強度設定時の平均光出力
※3. 最大繰り返し周波数および最小強度設定時の平均光出力がレーザー閾値を超えた場合。
※4. CWモードを含むLDH-D-C-Nタイプもご用意しています。。

アプリケーション

  • 時分割蛍光法
  • 蛍光寿命イメージング(FLIM)
  • 燐光ライフタイムイメージング(PLIM)
  • 蛍光相関分光法 (FCS)
  • 蛍光寿命相関分光法 (FLCS)
  • ファルスター共鳴エナジー移動 (FRET)
  • 誘導放出抑制顕微鏡法 (STED)
  • 二重焦点蛍光相関分光法 (2fFCS)
  • パルス状インターリーブド励起(PIE)
  • 蛍光異方性(偏光)
  • 一重項酸素
  • レーザーカッティング/アブレーション
  • 時間分解フォトルミネッセンス (TRPL)
  • TRPLイメージング
  • ランタノイドアップコンバージョン
  • レーザーシーディング
  • LIDAR/Ranging/SLR
  • アンチバンチング
  • 拡散光トモグラフィー・イメージング
  • 一分子分光法・検出
  • 単一光子の生成
  • オプトエレクトロニクスデバイスの時間応答特性評価

データシート関連

LDHシリーズ データシート
LDH-P/D-C シリーズ 寸法図面
LDH-F シリーズ 寸法図面

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