NKT Photonics社 SuperK 白色光源 アプリケーション例

NKT Photonics社の Super K スーパーコンティニュームレーザーは、可視光から近赤外・中赤外までの広い波長域をカバーし、単一周波数光源に匹敵する良質なビーム品質と高輝度をもち、多様なアプリケーションの新しい可能性を開く優れたツールです。
NKT Photonics社の Super K スーパーコンティニュームレーザーは、可視光から近赤外・中赤外までの広い波長域をカバーし、単一周波数光源に匹敵する良質なビーム品質と高輝度をもち、多様なアプリケーションの新しい可能性を開く優れたツールです。
バイオイメージング
白色光源は数百年にわたり生体物質や化学物質の照射、計測、励起に用いられてきました。従来からはフィラメントやガスランプが、そして現在ではLEDなどの白色光源も利用されています。しかしながらこれら光源の出力パワーや帯域幅は多くのアプリケーションにとって十分とはいえません。
対してレーザーは非常に優れたビーム品質とパワーを提供しますが、本質的に単一周波数のデバイスです。複数の波長を利用するには複数のレーザーを組み合わせる必要があり、コストと複雑性を増すことになります。さらにこのようなシステムは不連続波長となります。
スーパーコンティニューム白色光レーザーは、いわば広帯域の自然光ランプにレーザーのパワーと堅牢性を付加した光源であり、2003年に NKT Photonics が販売を開始して以来バイオフォトニクス分野で使用されています。スーパーコンティニュームレーザーは通常 400-2400nm 全域を連続出力し、限られたスペクトル帯域にアクセスする場合はフィルタリングを行います。ファイバ出力される回折限界ビームは、スペクトル密度 数mW/nm で、ランプ光源に比べ何桁も高い輝度をもち、トータル出力パワーは数ワットにおよびます。またスーパーコンティニュームレーザーはモノリシックファイバレーザーをベースとしているため、アライメントや技術サービスを必要とせず、数千時間もの長寿命を特長とします。
細胞研究
スーパーコンティニュームレーザーなら細胞1個レベルまで明瞭に照射できます。
- コンフォーカル顕微鏡
- FLIM/FRET
- 単一分子分光
- OCT (組織学)
- STED顕微鏡
- HCS
- フローサイトメトリ
- CARS
- 多光子励起
前臨床試験、小動物イメージング
前臨床試験イメージングは薬剤開発など研究目的で生きた動物の視覚化を行うものです。生理学的または環境的変化に伴って変化する動物の臓器、組織、細胞また分子まで観察するのに、こういった画像診断は研究者にとって重要です。
眼科関連
眼科学は眼の解剖、生理学、疾患を扱う医学の一分野であり、特に光干渉断層撮影 (OCT) や走査レーザー検眼 (SLO) にスーパーコンティニュームレーザーを適用できます。
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太陽電池の性能評価
SuperK スーパーコンティニュームレーザーを太陽シミュレータとして太陽電池の特性評価に使用できます。バルクサンプルからプラズモン粒子のようなマイクロスケールの微細構造体に至るまで、太陽光スペクトルに限りなく近いスペクトル形状をもつ広帯域な励起光源が必要となる上方変換または下方変換メカニズムについて計測が可能です。
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素材・材料の特性評価
ダイヤモンド中のNV中心
窒素-空孔中心 (NV中心) はダイヤモンドの数ある欠陥の1つです。それについて研究された有益な特性はフォトルミネッセンスで、個々のNV中心から、特に負電荷状態である場合には容易に検出することができます。
NV中心の電子のスピンは、磁場、電場、マイクロ波、光またはこれらを複数組み合わせて印加することで操作でき、フォトルミネッセンスの強度や波長でシャープな共鳴を起こすことができます。各NV中心は量子コンピュータの基本単位とみなすことができ、量子暗号やスピントロニクスを含む計算科学やエレクトロニクス分野で、より効率的な応用と新たな可能性を有しています。
ナノ粒子と量子ドット
NKT Photonics社のスーパーコンティニューム光源は、しばしばナノ粒子 (1~100 nmサイズの粒子) 内や、それらの表面で巨大な電場増強を示す境界面での、光の局在化に関するアプリケーションに利用されています。代表的な例として、複雑な構造をもつナノ導波路、ナノアパーチャ、ナノレゾネータのような微小な単一のフォトニクスコンポーネントが挙げられます。高解像度検査、素材の局所修正、場の高密度化、強度増強、ラマン散乱や高調波発生といった非線形プロセス効率の向上などの実用上、タイトな局在化は非常に重要です。
バンドギャップ内で配置された半導体材料のナノ粒子は量子ドットと呼ばれます。量子ドット (QD) は、量子的なメカニカル特性を示すのに十分な小ささをもつ半導体材料から成るナノ結晶です。粒子ドットは太陽電池、LED、バイオイメージングにおける造影剤などに利用されています。
グラフェン&カーボンナノチューブ
単層グラフェンや1個から数個の原子から成る他の2次元分子の特性評価に、スーパーコンティニュームレーザーが好適です。基本的にこれらの素材は sp2結合による炭素原子で構成されます。
カーボンナノチューブは中空構造であり、グラフェンの単原子薄膜で仕切られています。グラフェンは私達が利用できる第一の二次元 (2D) 原子結晶です。機械的剛性、強度、弾性といった多くのパラメータに優れ、電気及び熱の伝導率が非常に高い、素晴らしい素材です。
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