動的光散乱法 粒度分布測定装置 NANOPHOX

Sympatec

一般的な動的光散乱法とは異なり、光源とセンサを2つずつ用いる「クロスコリレーション法」を採用しています。そのため、高濃度な試料でも多重散乱の影響を排除した正確な測定が可能です。(測定範囲 0.5 nm~10 μm)

一般的な動的光散乱法とは異なり、光源とセンサを2つずつ用いる「クロスコリレーション法」を採用しています。そのため、高濃度な試料でも多重散乱の影響を排除した正確な測定が可能です。

 

原理

液中の微粒子のブラウン運動パターンを測定・解析することで、粒度分布を算出します。

ブラウン運動のパターンは粒径に依存し、大きい粒子ほど緩慢に、小さい粒子ほど敏速になります。このパターンは、分散液にレーザーを照射し、粒子からの散乱光を観測することで、その強度の経時変化として検出されます。これをStokes-Einsteinの式で解析することで、その粒子径分布が求められます。この方法は一般的な測定法のひとつで、多くの類似装置にも採用されています。しかし、実際の信号には多重散乱の影響が含まれるため、分散液の濃度が高いほど確度が悪化するという問題があります。本機ではこの影響を排除するため、同一測定エリアに対して2本のレーザーと2つの検出器で同時に測定することで、多重散乱に由来する成分を除去でき、より確度の高い測定ができます。この方法はクロスコリレーション法(Photon Cross Corelation Spectroscopy)と呼ばれ、有効な測定方法としてISO 22412にも規定されています。

特長

多重散乱の影響を排除した測定ができるため、高濃度の試料でも適切に測定できます。そのため、希釈によって凝集や不安定化する場合や、濃度や粒径が経時変化する場合など、従来法では測定困難なものに対しても安定した測定結果を提供します。さらに、これを応用することで、これまでゼータ電位を代替指標としていた試料の分散安定性も、凝集速度を粒径の経時変化として測定することで、より現実的な指標として評価できます。

ナノ粒子、色素など

測定範囲0.5 nm 〜 10 μm
温調範囲0〜90°C
温度安定性±0.1°C
解析方法キュムラント法, NNLS法
TOPに戻る