小型 高性能 飛行時間型質量分析計 (TOF-MS/RGA)

Spacetek Technology

Spacetek Technology社の IonTamer™ は飛行時間型の質量分析計 / 残留ガス分析器 (TOF-RGA) です。ガス組成をリアルタイムで、高分解能、高感度にモニターします。世界最高性能のRGAであるIonTamer™は、これまで実験室用装置でしか得られなかった性能を、コンパクトで扱いやすく、組み込み可能にしました。半導体製造、OLEDディスプレイ製造、光学部品、ソーラーパネル製造、真空コーティングプロセス(CVD、PVD、ALD)、真空炉、冶金、超高真空などでの研究、過酷な環境下での用途に対応します。

質量分析

質量分析器は、原子や分子をイオン化して、その質量と 数を測定します。
これにより、何の物質があるか(同定)や、どれくらいの量があるか(定量)を知ることができます。

飛行時間型質量分析計

イオンは真空に保たれた分析室で質量ごとに分けられます。質量分離の一つの方法として 飛行時間型質量分析法(TOF-MS)があります。
飛行時間型質量分析法では、イオンを一定のエネルギーで加速し、真空中を 飛行させてその飛行時間を測定します。
飛行速度はイオンの質量の平方根の逆数に比例するため、 一定の距離を飛行した時間を測定することで、質量を求めることができます。

従来の飛行時間型質量分析計は大型で、性能を犠牲にしなければ小型化できませんでした。
そのため、インラインやフィールドでのアプリケーションでは優れた性能を活用できませんでした。

Spacetek Technologyの技術は、小型・高性能な飛行時間型質量分析計を初めて製品化しました。

インライン、オンライン、100%リモート操作

IonTamer™ 装置は、ネットワーク経由で完全に制御・操作できます。直感的なソフトウェアにより、測定データの取得が簡素化されます。ソフトウェア開発キットにより、世界中のお客様のプロセス制御アプリケーションに測定データストリームを統合することができます。
Spacetek-technology-製品-システム概要

装置構成

飛行時間型質量分析計の基本原理は、まずイオン源内の中性ガスをイオン化し、荷電種のみをイオン光学系に導きます。これらのイオンが抽出領域に入ると、高速の高電圧パルスがイオンを質量分析計に抽出します。すべてのイオン種は同じエネルギーまで加速されますが、質量が異なるため、異なる速度でイオン経路を移動し、目的の質量電荷分離が行われます。イオンは途中でリフレクトロンと呼ばれるイオンミラーを通過し、入射イオンを後方に誘導して検出器に衝突させます。イオンを引き出してから検出器に衝突するまでの経過時間が、その種の質量電荷比に相当し、質量スペクトルとして可視化されます。
spacetek-technology_装置構成

下記のアプリケーションの研究開発にご使用いただけます。

 

  • 半導体ウェハ製造 プロセス制御IonTamer™は、高速(0.1秒に1回の高分解能フルスペクトル)かつ高感度で、半導体製造に用いられるガスの組成を測定します。これにより、歩留まりや信頼性を向上させるためのプロセス制御に使用することができます。腐食性ガスなどの過酷な環境下でも使用できるバージョンもご用意しています。
  • 有機LEDディスプレイ
    IonTamer™ は飛行時間法に基づき、すべてのガスを毎秒10回測定するため、リアルタイムの結果を得ることができます。重質量を高感度で検出するため、非標的汚染分析、リークやアウトガスの診断、過渡現象の分析に使用できます。ALDプロセスの改善により、比類のない製品品質が得られます。
  • 環境科学
    IonTamer™ により、数ppb レベルの濃度まで微量な化学種を同定することができます。氷、深海、大気、汚染、火山などを対象とする気候研究を支えています。
  • 産業向け真空コーティング
    IonTamer™ TOF-RGAは、コーティングチャンバー内の全ガスの組成をその場で定量的に測定し、組成結果をプロセス制御システムに最大10回/秒で提供します。したがって、真空成膜プロセスのクローズドループ制御を可能にするために必要な速度と精度を備えています。これにより、既存のプロセスの信頼性とスループットを向上させ、新しいコーティングプロセスの開発を行うことができます。

飛行時間型残留ガス分析器

IonTamer™シリーズ
IonTamer™ 装置は、飛行時間型残留ガス分析器 (TOF-RGA) で、ガス組成をリアルタイムで、高分解能、高感度にモニターします。世界最高性能のRGAであるIonTamer™装置は、これまでベンチトップ型の実験室用装置でしか得られなかった性能を、産業および研究用真空設備にもたらしました。半導体、OLEDディスプレイ、光学、ソーラーパネル製造、真空コーティングプロセス(CVD、PVD、ALD)、真空炉、冶金、超高真空までの真空システムでの研究、過酷な環境下での用途が含まれます。

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