OEMセンサ・ソリューション
工業計測にとって小型化は大きな課題です。品質基準の向上に伴って、精度と信頼性に対する要求は強くなり、製造工程における許容エラーは小さくなってきました。この傾向によって、特に品質保証と研究開発の用途では、既存の計測機器を超える最高の精度と共に、多様な実装オプションや、データ処理/分析/保存をすぐに行える機能性が求められています。
attocube(アトキューブ)社では、このような要求に応えるため、多彩なラインナップはもちろん、システムのカスタマイズでアプリケーションに最適なソリューションを提供します。
超高精度 インライン移動特性制御
機械加工プロセス(超精密機械加工等)、ウェーハ処理・検査、計測測定などの工業プロセスの多くで、モーションとその正確さは最も重要です。
これらの用途向けに設計されたattocube社の3軸小型レーザー干渉計は、ターゲットのリニアモーションの超精密なリアルタイム測定と、寄生ピッチおよびヨー運動の分析を提供します。クローズドループ回路を適用すれば、3自由度運動をナノメートルスケールで制御できます。
提供可能特性例
- センサヘッド径:1.2~15.5 mm
- センサヘッド – ターゲット間距離:0 mm ~ > 5 m
- ターゲット速度:最高 2 m/s
- ダイレクトビームまたはミラーディフレクション
- 特注ハウジング
主な用途
- 工作機械、リニアモーター、スピンドル、座標測定機の校正
- 変位、ピッチ、ヨーのインライン測定/制御(クローズドループ回路内)
- 品質管理において生産エラー検出・低減のための多自由度測定
- フリップチップ接合システムにおけるダイと基板間の傾斜制御
モーションキャプチャマシン統合センサ
工作機械における高精度位置検出には、広い作業範囲で高分解能を有する、高い費用効率と柔軟性を兼ね備えたセンサが必要です。従来のレーザー干渉法は、高い精度と引き換えに、高いコストとスペースを要し、大量な用途や機械統合には不向きでした。
これに対して attocube社の IDS3010 超小型OEM干渉計は、経済的で、かつ比類のない光学性能を備えた機械統合に最適化された製品です。特に、業界で一般的なガラススケールの仕様を超える用途では、他の測定システムよりもモーションを正確に捉えることができます。
提供可能特性例
- 幅広いインタフェース:アナログ sin/cos、デジタルインクリメンタル、フィールドバス
- 様々な環境向けにセンサヘッドを設計:低温から400℃まで。直径 1.2~15.5 mm
- ターゲット速度:最高 2 m/s
- ダイレクトビームまたはミラーディフレクション
- 特注ハウジング
主な用途
- 工作機械製造や半導体産業におけるステージの位置検出/制御
- 従来のガラススケールの精度を向上:半導体検査/バックエンド市場で使用される試験装置用など
振動・差動運動の分析&補正
高速回転を伴う工作機械や半導体産業製品の製造では、機械の構成要素や工作物の振動および意図しない移動の取り扱いが課題となります。スペースの制限、さまざまな次元での超高周波数、および短い振幅は、従来型センサーの統合の妨げとなります。
attocube社の IDS3010 レーザー干渉計は、限られたスペース下で高周波振動を測定することができます。複数の測定軸を構築することで、異なるコンポーネント間の相対速度を取得でき、アクティブな振動補正を実現します。また例えば、フライス盤のフライスヘッドとワークピースの振動に基づいて相対速度を低下させることによって、製造精度を向上させることができます。
提供可能特性例
- 帯域幅 最大 10 MHz:最大 5 MHz の高周波振動に対応
- 後処理を容易にするハイパスフィルタ付きリニアアナログ出力
- WAVEでのリアルタイム高速フーリエ変換(FFT)
- 機械統合や限られたスペース向けの小型センサーヘッド
主な用途
- 工作機械および半導体産業における部品の振動モニタリング
- 異なる成分間での相対速度の同期捕捉による能動的振動補正
- 予測保守や状態モニタのための部品動作の把握
座標測定機におけるモーショントラッキング
座標測定機(CMM)は、品質管理のために、単純なものから複雑なまで製品やコンポーネントの幾何学的寸法(製造精度の測定、摩擦測定など)を決定します。精度に対する要求が非常に高く、前述のようなアプリケーションではサブマイクロメートル程度、校正や機械統合制御の用途ではさらに高いレベルの精度が求められます。
attocube社の IDS3010 レーザー干渉計は、最高の精度と長い作動距離を同時に提供するソリューションで、CMMの困難な要件にも好適です。IDS3010 は最大 5m の変位を測定する同時に、ナノメートルオーダーのオーバーシュートを検出します。またコンパクト設計で、マシンへの統合用途にも適しています。
提供可能特性例
- ターゲット速度:最高 2 m/s
- ダイレクトビームまたはミラーディフレクション
- 作動距離 最大 5m
- 機械的伝達による位置測定(例:ガラススケール)の代替。アッベエラーのない接触プローブのその場測定
- 機械統合用 小型干渉計ユニット
主な用途
- 座標測定機のキャリブレーション
- 接触プローブのその場位置取得
- 接触プローブおよびCMMコンポーネントの振動解析(オーバーシュートの識別など)
工作機械および座標測定機の空間補正
工作機械やCMMの繰返し校正や容積補正は、高価な技術的設備や専門知識、経験を要します。既存のシステムは機械軸ごとに個別に設置する必要があるため、校正に多くの費用と時間がかかります。
attocube社の IDS3010 レーザー干渉計は、ETALON AG製 LineCAL® 校正システムの中核コンポーネントです。3軸加工機の作業領域内の工具やプローブについて、21の系統的な偏差パラメータすべてを同時かつ自動的に決定することができます。これらパラメータには、3軸すべてにおける位置決め偏差、真直度、ピッチ、ヨー、ロール、および軸同士の直角度が含まれます。
提供可能特性例
- 作業範囲 最大 5m(最大 30m までの特定センサーヘッド付き)
- ターゲット速度:最高 2 m/s
- 省スペース設計(コントローラ、センサヘッド)
- データ測定帯域幅 10 MHz
主な用途
- 3軸機械における 21 の系統的偏差パラメータを全て自動決定
- 工作機械や三次元測定機の頻繁な校正
- 複数の同種の機械の繰り返し校正
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