超音波顕微鏡(超音波映像装置)とは

KSI (Kraemer Sonic Industries)

超音波顕微鏡は、物質内部を非破壊で検査/観察するツールです。原理・応用などについて解説します。

超音波顕微鏡(超音波探傷装置とも呼ばれる)は、物質内部を非破壊で検査/観察するツールです。その歴史は古く、非破壊検査ツール/材料評価ツールとして、様々な分野において従来から使用されてます。例えば半導体分野においては、非破壊検査ツールとして日々活用されており、X線では検出しにくい剥離/クッラク等の検査に威力を発揮しています。

撮像原理


 

超音波は物質境界面で反射される性質があります。超音波顕微鏡は、超音波のこの性質を利用して物質内部の情報を可視化する装置です。スケールは異なりますが、医療機器の超音波エコーと同じ原理です。
実際の超音波顕微鏡では、水浸させたサンプルに対し、集束させたパルス波形の超音波を照射します(右図)。内部で反射されたパルスは、その波形の中に物体 内部情報を含んでいます。この反射パルスの強度や位相を解析することで、物体内部の情報を得ることができます。この方法は、”パルス反射法”と呼ばれてい ます。
パルス反射強度は、境界面を構成する物質の音響インピーダンスの差に依存します。音響インピーダンスとは、材質の密度と音速の積で定義される量です。例え ばエポキシ樹脂とシリコンとの界面では、入射超音波の約70%が反射されます。特に、物体内部に空気層が存在する場合には、その反射はほぼ100%になり ます。超音波が剥離やボイドの検出に強いのはこのためです。


何が見えるか?

超音波にとっては、どんな物質も”ほぼ透明体”です(但し気体は除く)。光学的には内部観察できない金属、セラミックなどに対しても適用できます。代表的な検出項目は以下のようなものです。

  • パーティクル
  • 介在物
  • 析出物
  • 不純物
  • ボイド
  • クラック
  • 剥離(接着異常)
  • 粒界/組織構造構造・・・etc.


用途と周波数

超音波の周波数が高いほど(従って波長が短いほど)分解能は高くなります。しかし、周波数が高くなると物体内部における減衰が大きくなり、超音波が物体内部深くまで侵入しません。従って、用途に応じて適当な周波数を選択することが大切です。

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