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2.1µm フェムト秒レーザー オシレータ&増幅システム

RayVen Laser

短波長赤外線領域(SWIR)2.1µmで発振する産業グレードのフェムト秒/ピコ秒パルスレーザーです。120fsまでの短パルス幅で発振でき、幅広い超高速アプリケーションに使用できます。産業用途を想定した設計で、高い安定性、低ノイズ、堅牢性、コンパクト設計を同時に提供します。
高繰り返し周波数のオシレータ(RayVen-S)とスケーラブルなパワーアンプ(RayVen-L)をご用意しています。

2.1µm フェムト秒レーザー オシレータ&増幅システム

RayVen Laserは、短波赤外(SWIR)領域である2.1µm帯に特化した産業用超短パルスレーザーを提供しています。フェムト秒およびピコ秒のパルス幅に対応し、コンパクトな設計の中で、高い安定性・低ノイズ特性・高ピークパワーを実現しています。

フェムト秒パルス幅

120fsまでの短パルス幅で発振でき、幅広い超高速アプリケーションに使用できます。

高繰返し周波数&高いパワー・スケーラビリティ

高繰り返し周波数のオシレータとスケーラブルなパワーアンプのためのオプションにより、厳しい環境下でも一貫した高い性能を提供します。

非常に高い安定性と低ノイズ

長時間稼働での安定性を追求した設計により、ノイズとドリフトを最小化していますので、厳密なタスクにも対応できます。

堅牢&コンパクト設計

産業用途を想定したテストを実施し、さまざまな環境における堅牢性とスムーズなシステム組み込みを実現します。

2.1µm フェムト秒レーザーオシレータ RayVen-S

RayVen-Sは、高繰返し用途に適したフェムト秒パルス発振器モデルです。高繰返し・短パルスにより、精密なプロセスや研究用途に適しています。

  • 波長範囲:2090~2120 nm
  • 繰返し周波数:50~70 MHz
  • 平均出力:1 W
  • パルス幅:120 fs
  • 波長:2120 nm / 40 nm (-3dB)

2.1µm フェムト秒レーザー増幅システム RayVen-L

RayVen-Lは、高エネルギー加工向けに設計されたモデルです。高エネルギー・高出力により、材料加工などの産業用途に対応します。

  • パルスエネルギー:< 1 mJ
  • 平均出力:< 10 W
  • パルス幅:750 fs
  • 波長:2085 nm / 10 nm (-3dB)

幅広い産業分野への応用

RayVen Laserの製品は、超高速レーザー技術の可能性を広げ、多様な産業分野に貢献できるよう設計されています。

材料加工

RayVen Laserは、高精度かつ熱損傷を最小限に抑えることが求められる産業プロセスにおいて優れた性能を発揮します。

  • 透明プラスチック溶接:マイクロ流体デバイスや自動車部品などの用途において、継ぎ目のない強固な接合を実現します。
  • 精密切断:電子機器、半導体、医療機器における微細な材料分離を可能にします。
  • 剥離およびダイスタッキング:次世代技術向けの高度な製造プロセスを簡素化します。

科学研究

RayVen Laserは、最先端の科学研究に不可欠なツールです。

  • 物理学、化学、生物学における超高速ダイナミクスの研究
  • テラヘルツ波発生
  • 極端紫外波発生
  • 導波路

評価コメント(パイロットユーザーより)

RayVenとのプロジェクトは、計画段階から非常にスムーズに進行し、定期的かつ信頼性の高いコミュニケーション、そしてプロジェクトマネジメントチームによる迅速なサポートが印象的でした。
提供されたレーザーは高品質で使いやすく、信頼性にも優れており、当社のアプリケーション要件を十分に満たすものでした。
RayVenは、今後のプロジェクトにおいてもぜひ協業を検討したい、強く推奨できるパートナーです。その品質と顧客満足への取り組みは、プロジェクトを通じて一貫して感じられました。

2μm フェムト秒レーザーの応用例

2µmレーザーは、材料加工に新たな可能性を切り拓きます。例えば、エレクトロニクス産業における基幹材料であるシリコンは、約2µm付近で透明性を示し、材料内部および内部を通した加工を可能にします。
一方、ポリマーでは約2µm付近で吸収がピークとなるため、効率的な表面加工が可能です。さらに、水に対しても強い吸収特性を示すことから、泌尿器科治療や軟組織手術など、浅い侵入深さでの高精度な医療処置に適しています。
また、1µmレーザーと比較して網膜へのダメージリスクが低く、安全性の面でも優れています。
産業用途にとどまらず、2µmフェムト秒レーザーは科学研究においても大きな可能性を持っています。さまざまな化学種や水の分光分析を可能にするほか、EUVやTHzへの非線形周波数変換のドライバーとしても利用されます。
 
さらにRayVen Laserが採用する固体レーザーは、高ピークパワー・高エネルギー・高ビーム品質を実現できる点で優れており、超高速レーザー科学および精密材料加工において重要な役割を果たします。

低バンドギャップ半導体への応用

2µm帯の低フォトンエネルギー(0.59 eV)により、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、GaAs、InAsといった半導体材料の内部まで光を透過させ、あらゆる深さでビーム集束できます。一方高強度の超短パルスは、非線形効果を誘発し、局所的な改質(µmスケール)を引き起こします。これらの改質領域は、導波路や応力緩和のためにそのまま残すことも、アブレーションやエッチングによって除去することも可能です。
 
応用例:フォトニックチップ、冷却構造、チップ積層のための垂直配線、半導体や異種材料の接合(界面への集束による)など。これにより、接着剤不要のデバイス組立が可能になります。
 
事例(左画像):RayVen-Lを用いて、Siウェハ上に約20 µmのラインを刻み、微細な劈開面を持つクリーンな切断を実現できました。

ガラス加工

石英ガラスやホウケイ酸ガラスなど多くの光学ガラスは酸化物系であり、波長 2µm付近で透過性をもちます。この特性を活かし、RayVen-Lのようなフェムト秒レーザー光を用いて、材料表面および内部の加工を行うことができます(左画像)。2.1 µmという低い光子エネルギーでは、材料のバンドギャップを埋めるために多光子吸収が必要です。これにより、誘起される構造変化を非常に精密な3次元位置で制御することが可能になります。
応用例としては、スルーホール加工、導波路形成、ガラス溶接、回折構造の形成などが挙げられます。レーザー改質後のエッチングにより、中空構造の形成も可能です。

ポリマー加工

ポリマー(PC、PE、PMMA、シリコーン、セルロースなど)は、長い分子鎖で構成されています。分子間結合は、振動モードを介して、短波長赤外域での強い吸収特性を示します。そのためRayVen Laserの2.1μm光は表面で効率的に吸収されます。浸透深度が最小限に抑えられるため、熱影響を抑えたマイクロメートル精度のアブレーション(ボクセルサイズ約10×10×1 µm)が可能です。
 
用途:化学、生物、医療分析におけるラボオンチップ(Lab-on-a-chip)デバイスのための微細構造
 
事例(左画像):RayVen-Lを用いて、PMMA上に約15 µm幅の溝を形成できました。

周波数コムのためのオクターブ幅スーパーコンティニューム生成

光周波数コムには、オクターブにわたる広帯域スペクトルを用いたキャリア・エンベロープ・オフセット周波数(fCEO)の精密な安定化が求められます。従来のスペクトル拡張手法では、異常分散の影響により、Tm/Ho系レーザーへの適用が困難とされています。これに対し、集積型導波路は、低パルスエネルギーでの動作と分散特性の設計自由度により、有効な解決策となります。
 
Octave Photonics および Ruhr大学 Bochum校は、Ta2O5導波路とRayVen-S 2.1μm フェムト秒オシレータを用いて、1.2~3.2 µm にわたる超広帯域スペクトルの生成に成功し、中赤外レーザー分野の発展に貢献しました。
 
左図:(a)測定スキーム(b)チップ出力スペクトル
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