MoS²の層は、フォトルミネッセンスまたはラマン分光によって識別できます。しかし、どちらも遠視野光学の回折限界が問題視されています。ここでは、可視光-PiFMが、例外的なPiFM信号だけでなく、層の数も例外的な感度と空間分解能で検出できることを示します。以下のサンプルは、石英基板に転写された剥離MoS₂フィルムです。PiFM測定は、488 nmの励起波長で実行されました。このスケールでもPiFMイメージングはその優れたSNRを維持しますが、トポグラフィーは剥離のため非常に乱雑になります。フレークの平均信号の差は、バックグラウンドの平均信号よりも0.15 mV高く、ほとんどの場合、フレークが周囲の領域より1層厚いことを示しています。PiFMイメージングのホットスポットは、MoS²の欠陥に関連していると想定されます。ラマン分光およびフォトルミネッセンス測定により、異なる数のMoS²層が確認されました。同じ領域をPiFMで撮影すると、より詳細な構造がわかります。”A”と書かれた最後の画像は、以下のように分析されます。
 

トポグラフィーは剥離によりかなり乱れていますが、PiFMイメージングは問題ありません。このPiFMイメージングを虹色のルックアップテーブルで表示すると、それぞれの色が層の数を表していることがわかります。同じ領域のラマンとPLの結果から、最初の層の後、追加の各層がPiFM信号の約0.14mVを寄与していることがわかります。