蛍光式光ファイバー温度センサ Photon Control

Photon Control

高周波(RF)・強磁場環境でも信頼性の高い温度測定が可能な蛍光式のファイバー温度計です。
熱電対や放射温度計などの従来の温度計が不向きな用途、半導体製造装置(エッチング、成膜)、FPD、バッテリー、ブスバー/バスバー、開閉器(スイッチギア)、モーター、発電機、医療向け(MRI、ハイパーサーミア)などに最適です。

蛍光式光ファイバ温度計で得られるメリット

  • プロセス制御の向上
  • 設備/製品の信頼性向上
  • 歩留まりの改善

 

Photon Control社の蛍光式光ファイバ温度計の特徴

  • 高精度
  • カスタマイズのご希望にスピーディー・柔軟に対応
  • 長期信頼性
  • 幅広い温度範囲

 

蛍光式光ファイバ温度センシングの仕組み

厳しい環境において高い性能を要求される
半導体アプリケーションにおいて、
蛍光式ファイバセンサには多くのアドバンテージがあります。

  • 優れた精度、分解能、および長期安定性
  • 電磁波による干渉、迷光、および厳しい化学環境に対する不感受性
  • 幅広い温度範囲
  • 固体、液体、気体の温度を測定可能
  • 遠距離における測定にも対応

蛍光式ファイバセンサは蛍光の減衰時間の温度依存性を利用して温度を測定します。

温度センサの技術比較

温度センサ技術

環境条件が厳しくなければ、K熱電対は非常に広い温度範囲に対応し、低コストで高品質な温度センサとして、最良の選択肢です。
光ファイバセンサには蛍光式とガリウムヒ素(GaAs)式の2つの選択肢があります。蛍光式センサは蛍光減衰を利用して温度を測定するのに対し、ガリウムヒ素(GaAs)式センサはガリウムヒ素(GaAs)の固有バンドギャップの波長依存性を利用して温度を測定します。ガリウムヒ素(GaAs)式センサは電子回路が複雑なため、高価なオプションになりがちです。

温度センサ性能比較

以下の表は、現在入手可能な製品を参考にして、3つの温度センシング技術の代表的な性能仕様を示したものです。

主な特徴 K熱電対 蛍光式 ガリウムヒ素(GaAs)
温度範囲 -270°C ~ +1260°C -40°C ~ +450°C -200°C ~ +300°C
精度 ± 2.2°C ± 0.2°C ± 0.2°C
分解能 0.1°C 0.01°C 0.1°C
更新レート 0.1 Hz 30 Hz 1-ch = 4 Hz, 4-ch = 1 Hz
最大距離 50 m 20-30 m 2000 m
ケーブル 金属ケーブル マルチモードファイバ
またはPOF (センサによる)
マルチモードファイバ
200/220
導入しやすさ 容易 容易 容易

蛍光式光ファイバ温度計が適しているアプリケーション・他の温度計との比較

下の表は、様々な環境に適した温度センサの選択肢を示しています。(〇推奨、※要検討、×非推奨)

環境 K熱電対 蛍光式 ガリウムヒ素(GaAs)
厳しくない環境, 短距離 <30m × ×
厳しくない環境, 長距離 × ×
高温 >300°C ×
EMI (電磁干渉)/RFI (高周波干渉) ×
磁場 × ※<1 テスラ
高電圧 ×
高周波環境 / 発熱 ×
高周波誘導加熱 (IH) ×
マイクロ波オーブン ×
放射線 (原子力) ※補償導線が必要 ※耐放射線の
光ファイバが必要

注:ガリウムヒ素(GaAs)は強力な磁場では特性が変化するため、1テスラ以下までの磁場環境でしか使用できません。

蛍光式ファイバ温度計の使用例

半導体製造装置


プラズマエッチングチャンバにおける温度センシング

半導体製造装置は、歩留まり向上とコスト削減のために、エッチング中のウェハ温度を正確に制御する必要があります。さらに、温度センサはRF(高周波)やプラズマ環境に影響を受けてはいけません。

現在、FluoTemp™ 蛍光温度計ソリューションとして、お客様の装置向けに専用設計のバネ式コンタクト(接触)プローブを開発し、最高450℃までの温度測定範囲と±0.5℃までの絶対精度を実現しています。

 

MRI


MRI

MRIボア内では最大9テスラ(T)までの強磁場となるため、患者の皮膚温度、周囲環境温度、およびMRI ハードウェアのモニタリングが困難な場合があります。また、ターゲットとなる磁性ナノ粒子が発するナノ磁場をタグ付けしてセンシングし、がんを検出するイメージング技術が登場しています。
NY2 FluoTemp™イマージョン(浸漬)型プローブは、磁場に対する免疫と不可視性(透明性)を兼ね備えた非金属設計で、理想的なソリューションとなります。

 

磁性ナノ粒子ハイパーサーミア(温熱療法)

磁性ナノ粒子(MNP)と交流磁場(AMF)を用いた腫瘍の加熱治療は、安全で効果的ながん治療に有望であることが証明されています。
高周波温熱療法(ハイパーサーミア)中の患者の皮膚温度モニタリングには、RFノイズの影響を受けない温度計が求められます。
光ファイバー温度計は、磁気ナノ粒子の研究やハイパーサーミアの臨床試験(in vitroおよびin vivo)で広く使用されています。
磁場下での自己発熱のリスクがなく、マイクロ波やラジオ周波数による干渉を受けません。
Photon Control の NY2 蛍光温度プローブは高周波加熱によるがん治療の間、患者の皮膚に貼り付けられ、温度をモニタリングします。

電力 – ブスバー(銅バー)の異常加熱監視


ブスバーのモニタリングの為に取り付けられたプローブ

データセンター、発電所・変電所の送電設備、高圧配電盤内などでは、銅製のバー(バスバー・ブスバー)が使用されています。ブスバーは大容量の電流を供給することができますが、非常に高い電圧(最大1500V)となります。
ボルトの緩みなどの原因により、電気抵抗が増大し、温度が上昇します。加熱はさらなる電気抵抗増大を引き起こすため、破損・焼損の危険があります。予期せぬ事故を防止するために、温度をモニタリングする必要があります。

大容量の電流が流れるバスバーの周辺は強電界下となるため、熱電対などの電気式センサによる温度測定は困難です。
放射温度計やサーモカメラは空間干渉の問題があり、複雑な構造を持つバスバーをモニタリングには向いていません。

蛍光式光ファイバ温度センサは、強電界下でも電磁ノイズの影響を受けないため、ホットスポット(異常過熱)を早期に検出できます。

 

スイッチギア(開閉装置)

スイッチギアの温度監視が必要な理由

開閉装置の接点、バスバー、重要な接続部は、時間の経過とともにホットスポットが発生し、徐々に腐食して電気抵抗が増加します。
抵抗の増加によって発熱が助長され、さらに抵抗が増加して大きなトラブルに繋がります。

その他の温度計の課題
  • ワイヤレスで温度測定値を送受信するセンサー
    高電圧環境に固有のノイズや干渉に悩まされ、スイッチング動作中に信号を失ったり、温度スパイクが発生したりして、誤報につながる可能性があります。
    また、電子部品を使用しているため、その環境温度範囲が制限されます。
  • 非接触で測定できる放射温度計
    シールドされた電気配線と、測定対象物に対して適切に配置された特殊な取り付けの工夫が必要となります。
    特に銅製のバスバーのように光沢のある金属面に対しては、ほこりの蓄積や表面の腐食による放射率の変化によって温度測定が影響を受けます。
    また、周囲の物体から放出される赤外線エネルギーや周囲の温度が急激に変化した場合にも測定誤差が生じます。
Photon Control の蛍光式温度計

常時リアルタイムで重要な箇所の温度をピンポイントで監視し、異常発熱を検出します。4-20 mA アナログ出力とRS-485 Modbus通信を提供し、お客様のシステムに統合できます。再校正の必要が無く、長期間にわたって正確な温度センシングを提供します。
お客様の製品に合わせた完全な絶縁性を持つカスタムのセンサをご用意します。これにより、高電圧、電磁干渉の影響を受けない、最も経済的な温度計を実現します。

 

 

食品加工・マイクロ波加熱・解凍機

食品はマイクロ波を吸収しますが、金属は反射します。これにより、従来型の電気式温度計とマイクロ波オーブンの金属壁の間に危険なアークを発生させる恐れがあります。

光ファイバセンサは非金属製で、マイクロ波の影響を受けません。
200℃までの温度測定が可能です。

従来型の自然解凍などと比較して、マイクロ波による解凍は、短時間に、均一に内部/外部を解凍できるという長所があります。バクテリアを減らし、栄養素を損なわないというメリットもあります。

測定プローブのタイプについて

Photon Control社の光ファイバー温度センサプローブは、半導体製造装置やFPDのプロセス温度監視アプリケーションなどに、最高水準の精度、再現性、信頼性を提供します。
電磁ノイズや高周波干渉の影響を受けず、重要な部品の温度監視を可能にします。
お客様の用途に合わせて測定温度範囲や形状・寸法・取付方法をカスタマイズすることも可能です。

コンタクト(接触)プローブ

仕様 性能
温度測定範囲(標準モデル) -95 °C to 400 °C (より広い温度範囲にも対応可能)
測定精度 ±0.5 °C
サーマルレスポンスレート 最大 100 °C/s
マウント方式 カスタム

イマージョン(浸漬)プローブ

仕様 性能
温度測定範囲(標準モデル) -95 °C to 200 °C (より広い温度範囲にも対応可能)
測定精度 ±0.5 °C
標準長さ 2 m もしくは 5 m (カスタム対応可能)
延長に対応する範囲 カスタム
曲げ半径 最小 5 mm

蛍光材料と温度プローブへの応用に関する深い専門知識によって、実際の半導体製造環境における優れた精度と長期安定性を実現しています。

 

標準モデル

標準モデル C150 C250 NY2 HT1
プローブタイプ コンタクト(接触) コンタクト(接触) イマージョン(浸漬) イマージョン(浸漬)
温度範囲 -40°C ~ +150°C -40°C ~ +250°C -20°C ~ +80°C -40°C ~ +200°C
精度 ± 0.5°C ± 1.0°C ± 0.5°C ± 1.0°C
ケーブル最小曲げ半径 25 mm 20 mm 10 mm 20 mm

注:C250とHT1センサは開発中です。2021年半ばにリリース予定です。記載されている仕様は暫定的なもので、変更される可能性があります。

 

コンバータ

シングルチャネルコンバータは、高精度で信頼性の高い温度計測デバイスです。世界中の半導体工場で150,000台以上の実績があります。
4-20mAのアナログ出力に加え、Modbus通信が可能な産業用RS-485シリアルバスを備えています。

マルチチャンネルコンバータは、幅広い用途で業界最高レベルの精度、再現性、信頼性を提供します。最大で5つの測定チャンネルを設定することができ、コスト削減と省スペースを実現します。
各チャンネルの再現性は非常に高く、フィールドでの再校正は不要です。このコンバータは、EtherCAT®、RS-485、アナログ通信プロトコルに対応し、DINレールに取り付けることができます。

シングルチャネルコンバータ

プローブ1個による測定に適切。

コンバータ 延長ケーブル プローブ

 

<th”>電源電圧

仕様 性能
温度測定範囲 -95 °C to 450 °C
測定精度 ±0.5 °C
サンプリング周波数 30 Hz
測定分解能 0.01 °C
出力更新インターバル 100 ms
使用温度 -20 °C to +60 °C
コンバータ アナログ出力 4-20 mA
デジタル出力 RS-232 RS-485
12 to 24 VDC
コンプライアンス Electrical safety: CAN/CSA-C22.2 No. 61010-1-04,
UL Std. No. 61010-1, IEC 61010-1-2001, IEC 62471:2006;
Photobiological safety: IEC 61326:2013, FCC Title 47 CFR Part 15,ICES- 003 Issue 6;
Manufacturing process: ISO 9001:2015

マルチチャネルコンバータ

複数のプローブによる測定に適切。1つのコンバーターに、最大5個のプローブ接続可能。

コンバータ 延長ケーブル プローブ

 

仕様 性能
チャネル数 4
温度測定範囲 -95 °C to 450 °C
測定精度 ±0.5 °C
サンプリング周波数 30 Hz
測定分解能 0.01 °C
出力更新インターバル 50 ms
使用温度 -20 °C to +60 °C
アナログ出力 4-20 mA and 0-10 VDC
アナログ出力分解能 16-bit
デジタル出力 USB, EtherCAT, RS-485
電源電圧 12 to 24 VDC
コンプライアンス Manufacturing process: ISO 9001:2015
Electrical safety: CAN/CSA-C22 No. 61010-1-04*,
UL Std. No. 61010- 1*, IEC 61010-1-2001*,
iec 62471:2006*;
Photobiological safety: IEC 62471:2006*;
Electro-magnetic compliance: IEC 61326: 2013*,
FCC Title 47 CFR Part 15*, ICES-003 Issue 6
PENDING*

Photon Controlのコンバータは幅広い環境温度において、極めて長期安定した性能を示します。

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